2023年10月4日水曜日

【町田市立国際版画美術館】「版画家たちの世界旅行―古代エジプトから近未来都市まで」を観てきたョ☆彡【2023年9月24日まで】

町田市立国際版画美術館の展覧会「版画家たちの世界旅行―古代エジプトから近未来都市まで」は、何とか会期最終日の前日!に観に行くことができました
(会期:2023年7月22日~9月24日 ※既に会期終了)。
でも観に行ってヨカッタヾ(*´∀`*)ノ

古くから西洋の版画家は「旅」から作品のインスピレーションを得てきており、この展覧会では町田市立国際版画美術館の西洋版画コレクションを中心に、旅や移動に関わる16~20世紀の作品約160点を展示。描かれている舞台は古代文明発祥の地エジプトから、芸術の国イタリア、都市と自然が共存するイギリスやフランス、高層ビルの立ち並ぶアメリカ・ニューヨークまで。

備忘録として、特に気になった作品についてメモみたいな感想。

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会場では写真撮影可の作品がたくさんありました
(町田市立国際版画美術館は結構撮影させていただけますよネ)。

フェリックス・ヴァロットン(1865-1925)は今回の展覧会でも人気☆彡で、作品の前で立ち止まって撮影されている方を何人も見かけました。

美術館エントランス前のポスターにもヴァロットンの作品

『万国博覧会』より(1901 木版)《アルジェ街》

ヴァロットンはスイス生まれで、19世紀末~20世紀初頭にパリで活躍した画家。
三菱一号美術館にて開催されていた展覧会を見に行きました(「ヴァロットン―黒と白」2022年10月29日~2023年1月29日)。なので、既視感ありました。
ヴァロットンの作品はホントかっこいい。

ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ(1720-1778)の『ローマの景観』より(エッチング)
《ティヴォリの滝》(1765/1766)・・・の一部。↑の写真は。
すごいところにウシさんいるナーと思って(;'∀')(滝の上)。 本当の風景なのかナ?

《覗き眼鏡》(18世紀)というのは、画を立体的に見ることができる装置。
・・・版画がホントに立体的に見えました。
なんか、私がこどもの頃、児童用雑誌の付録についてた3Dメガネを思い出しました。

で、覗き眼鏡用の版画というのもあって、他の版画と比べると、あえて立体的に描かれているように見ました。


気になった作品はまだまだありました。

ペーテル・バウル・ルーベンス(1577-1640)って、
あの、ルーベンス氏ですよネ(フランダースの犬・・・)。
ルーベンスは、工房で約100名の版画家を監督し、自らの油彩画の複製を制作させたとのこと。
ルーベンスの原画の版画作品も展示されてました・・・すごく精緻!という印象を受けました。

エディ=ルグラン(1892-1970)の展示作品はカラフルで・・・とても惹きつけられました。
今回の展覧会のポスター・フライヤーにも採用されている『マカオとコスマージュ』(1919刊)のほか、
『大航海時代の旅と輝かしき発見 そしてフランスの開拓者たち』(1921刊)もありました。
その土地で暮らす人々かナ?その方々と、いかにもフランスの開拓者という感じの方々が対峙する画。人々が中央に向かって対峙する構図がとても印象的でした。

エリック・デマジェール(1948 生まれ)の『バベルの図書館』(1998)の作品が3点展示。
ホルヘ・ルイス・ボルヘスの短編小説「バベルの図書館」に着想を得た作品とのこと。
架空の図書館が描かれていいて・・・・・・謎めいてて、果てしない感じの場所。元となっている小説が気になるけど・・・ちょっと怖そう。

19世紀半ば、フランス各地では「ピクチャレスク(絵になる)風景」を探す画家たちがいたそうです。
オノレ・ドーミエ(1808-1879)の『ル・シャリヴァリ』より(リトグラフ)作品3点。
そのうち、木を描いている人とそれを後ろから見て小馬鹿にしているような農村住民2人を描かれた作品(「変な奴がいるよ。少しも実を付けない木の肖像画を描いてやがる」)があって・・・農村住民の表情がまさに漫画家・長谷川町子氏が描くキャラクターの表情にありげな感じw

今回の展覧会では長谷川潔(1891-1980) の作品も拝見することができました。
やはり長谷川氏の作品って、どことなくやさしい雰囲気があって、静かで、謎めいてもあって・・・やはり好き( 〃∇〃)
《アレキサンドル三世橋とフランスの飛行船》は、空にあるまあるい飛行船がかわいい。

ロイ・リキテンスタイン(1923-1997)の作品は、いずれかはどこかで見たことあるハズ、というぐらい有名ですが、
展示されていた《月の風景》(1965 スクリーンプリント、プラスチック板)は初めて観ました。メタリックなブルーが印象的で、感性を刺激されました。



同時期に開催されていた特集展示「大正・昭和初期の東京風景―織田一磨を中心に―」(会期:2023年6月14日~9月24日)もとてもヨカッタ\( 'ω')/
東京の昔の風景を版画作品を通して感じ取れる・・・東京がスキなので面白かった! 絵画(版画)はアートかつ写真みたいな立ち位置な気もする。


【町田市立国際版画美術館】
所在地 東京都町田市原町田4-28-1
(小田急・JR「町田」駅から徒歩15分ぐらい)

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