2025年1月25日土曜日

【令和6年度かながわの遺跡展】ミニチュア土器ずらり☆ 顔面把手(土偶の顔みたいなの)やミニチュア土偶も【秦野会場は2月4日~3月2日※】

横浜市歴史博物館へ、
令和6年度 かながわの遺跡展「縄文ムラの繁栄―かながわ縄文中期の輝き―」を観てきたョ☆
横浜歴博の会期は2025年1月26日(日)までだけど(企画展「港北ニュータウン開発と発掘調査」と同時開催。観覧料300円)、
秦野会場でも開催されますョ(はだの歴史博物館にて。2月4日(火)~3月2日。観覧無料)※秦野では、港北ニュータウン展のほうは開催されたないと思いマス、たぶん。

今回の企画展は、かながわの縄文時代中期を代表する選りすぐりの出土品が一堂に展示されてマス。

土器をはじめとする様々な出土品が展示されている中、
個人的に特に気になったのは、ミニチュアサイズの土器ヽ(゚Д゚)ノ!!!
顔面把手という土器の把手(とって)部分に顔が表現されたものや(土偶の顔に似ている)、
ミニチュア土偶もたくさん展示されていて、
観ることができてヨカッタです。

今回は図録付き☆彡 しっかりした質感なの。
観覧料も300円という抑えめな中・・・ありがとうございます。

ということで、個人的に特に気になった展示資料など、れぽ。

今回の企画展でも取り上げられている縄文時代中期とは、今からおよそ5500~4500年前。縄文時代の中で最も反映した時代と考えられています。
この時代、海・山・丘陵といった変化に富んだ地形や豊かな自然環境に恵まれたかながわの地では、多くの集落(ムラ)が営まれたとのこと。
神奈川県では、1905(明治38)年に三ッ沢貝塚(横浜市神奈川区)で、スコットランド出身の考古学者であるN・G・マンローによって初めて竪穴住居が発掘・報告された地。
1970年以降、県内では港北ニュータウン遺跡群(横浜市都筑区)をはじめとして、数多くの縄文時代の集落遺跡の発掘調査が実施されてきたとのことです。

企画展で紹介される主な遺跡の場所が載ったマップ

神奈川県内で使われていた土器は、
おもに中期前葉は五領ヶ台(ごりょうがだい)式土器、中葉は勝坂(かつさか)式土器、後葉は加曽利(かそり)E式土器と呼ばれているもの。また、後葉には、甲信地方の曽利(そり)式土器や多摩・武蔵野地域を中心に分布する連弧文(れんこもん)土器も多く見られ、また、複数の型式の特徴を併せ持つような土器も存在します。
・・・とのこと。


ダイナミックなデザインですよネ。
「水煙文把手付深鉢」(すいえんもんとってつきふかばち)
海老名市 上今泉中原遺跡
縄文時代 中期後葉 神奈川県教育委員会 所蔵


写真向かって左は、
釣手土器(つりてどき)
横浜市鶴見区 生麦八幡前遺跡
縄文時代 中期後葉 神奈川県教育委員会 所蔵

写真向かって右が、
釣手土器
横浜市旭区 市ノ沢団地遺跡
縄文時代 中期後葉 神奈川県教育委員会 所蔵

写真・・・ですよネ?
「市ノ沢団地遺跡の釣手土器出土状況」とのこと。
きれいなカタチで出土されたように見えますネ!
実際、自分が発掘作業をしていて、このようにまるまる出てきたらびっくりすると思う。


潮見台遺跡」という遺跡があるのですネ。
潮見台って・・・美しが丘に近い場所ですよネ。
知ってる地名がついた遺跡と遭遇すると、やはり気になりマス。
コチラは潮見台遺跡で出土された「深鉢」(ふかばち)。
川崎市宮前区
縄文時代 中期後葉 川崎市教育委員会 所蔵


とてもダイナミック! 太陽? 冠?
「深鉢」
横浜市都筑区 前高山遺跡
5号住居跡
縄文時代 中期中葉 横浜市歴史博物館 所蔵


所々白い土器も展示されていました。
これは、白い部分は修復で補われた部分、ということかナ?どうなんでしょう?


繊細なデザインなので気になりました。
「深鉢」
相模原市南区 勝坂遺跡
54次調査6号住居跡
縄文時代 中期中葉 相模原市立博物館 所蔵


なんだかオシャレな一画で惹かれました。
コチラは海老名市の杉久保遺跡からの出土品。

コチラの両サイドのは・・・取っ手かナ?
「深鉢」
海老名市 杉久保遺跡
6号住居跡
縄文時代 中期中葉 海老名市教育委員会 所蔵


今回の企画展はネ、
展示資料のマット(?)のカラーリングも気になりました。
出土品のカラーとのコントラストがきわだっていて、なんだかオシャレでした。
出土品がアート作品のように観えてきます・・・いや、実際芸術作品なのかもしれないけど。


なんだかすごく特徴的なデザイン。何に使ってたンだろう・・・水とかたくさん入りそうだけど。
「深鉢」
相模原市緑区 橋本遺跡
SK122 (土坑)
縄文時代 中期後葉 相模原市立博物館 所蔵


これまたオモシロイ展示資料がありました。
おにぎりのようなカタチ。
用途不明の軽石製品。
ヒモを吊り下げられるような孔(あな)が上部に開いています。


このようなキラキラしたものも、発掘されるのですネ。
「剥片」(はくへん)(水晶製)
相模原市南区 下原遺跡A地区
7号住居跡
縄文時代 中期 相模原市立博物館 所蔵

でも発掘時は、きっと長い間土の中にあるから、キラキラしてたかどうか??
見つけるの、難しいのかナ?

こちらはコハク製とのことです。


山北町の発掘現場写真。迫力ある場所・・・

磨製石斧(ませいせきふ)は、木材加工に使われる石器。凝灰岩(ぎょうかいがん)などの石材が豊富に取れる丹沢山中の尾崎遺跡(山北町)では、磨製石斧の未成品が多量に出土しているとのこと。
磨製石斧(未成品)


多摩ニュータウン遺跡No.248遺跡の粘土採掘坑(東京都埋蔵文化財センター提供)

なんか、イメージする遺跡発掘現場とはちょっと違う感じに見えるようナ? 土の質感とか。

縄文土器の製作に欠かせない粘土を採掘した跡が、神奈川県と境川を挟んで対岸に位置する多摩ニュータウン遺跡No.248遺跡(町田市)で見つかっているとのこと。


台形土器(だいがたどき)って何に使われていたンだろう?


そして、ミニチュア土器。企画展後半に展示されてました。

ほんとちっさい匙。どうぶつ。

家のカタチ・・・???

会場の案内板によると・・・
ミニチュア土器は、実用には向かないずいぶん小さなものなので、
子どものおもちゃとする説や、土器づくりの習作とする説などもありますが、
なかには赤彩(せきさい)されているものもあり、日常とは異なる場面で使用されていたものと考えらえます。・・・とのこと。

・・・そうよネ。メチャ小さな土器を見て、まず、思い浮かぶ用途としたら、おもちゃよネ。
当時も、今でいうシルバニアファミリー的な遊び方もあったのかなあと思うと、ほっころするけど。

顔面把手
中期中葉の勝坂式期には、深鉢形土器の把手部分に顔が表現されることがあります。多くは土器の内向きに作られた把手中央の球体部分に顔が表現され、個性に溢れたユーモラスな表情をしているものが多く見られます。
顔面部だけが単独で出土する事例が多いことのほかに、顔面部が破壊されているものも散見され、ムラの中で故意に壊されることがあった推定されます。
・・・・・・とのこと。



「顔面把手付き深鉢」(がんめんとってつきふかばち)
横浜市都筑区 大熊仲町遺跡
縄文時代 中期中葉 (公財)横浜市ふるさと歴史財団 埋蔵文化財センター 所蔵


小さな土偶の出土状況の写真・・・
会場には、小さな土偶の実物がずらりと展示されています。


実は、この日の観覧終了時間が押していたのでした(;´Д`)
もっとじっくり観たかったので、もっと早く行けばヨカッター
なので、同時開催の「港北ニュータウン開発と発掘調査」展は、ほぼ走り見・・・

横浜市歴史博物館のX公式アカウントに載っていた写真。
戸建ての向かい側で発掘現場。距離感。

なお、「港北ニュータウン開発と発掘調査」展のアンケートに回答して、
いただいたポストカードはコチラ(複数の種類から選べマス)。


ということで、今回の企画展も観に行ってヨカッタヾ(*´∀`*)ノ
横浜歴博の企画展っていつもオモシロイね。て、ここ2つぐらい、横浜北部密着系のネタが続いているから、特にたまらんかったネw
所謂横浜市中心部の立地ではない点が集客面ではハードルになってそうとは思うけど、この日(平日)は、観覧にいらっしゃった方々が想像より多かった印象。んー、好きな施設なので、ウレシイ!

【横浜市歴史博物館】 
所在地 横浜市都筑区中川中央1-18-1
(横浜市営地下鉄ブルーライン・グリーンライン「センター北駅」から徒歩5分)

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